インドにもいたガチオタク!日本語ペラペラ、シャンタヌさんにインタビュー

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臼井です。

前々回の記事で、

“一度、国際交流基金が主催するアニメ好きが集まるイベントに参加してきたんだけど、そこに集まっていた人も、99%が『ポケモン』『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』に加え、『NARUTO』『ONE PIECE』『BLEACH』といった一部の世界的に有名なジャンプの系の作品を知っているというのが現状。”

って書いたわけだけど、

何にでも1%の例外っていうのはあるものなんですねぇ…。

ということで、今回は国際交流基金のイベントで出会い、いきなり「今期のアニメ何見てる?」なんて日本人オタみたいな会話から話が盛り上がった、インド人ガチオタクのシャンタヌさんのインタビューをお届け。

『NARUTO』がきっかけで日本語ペラペラに。インド人オタク、シャンタヌさんに迫る

── こんにちは。まずは自己紹介をお願いします。

こんにちは、インド人オタクのシャンタヌと言います。現在インドの日本語学校に通いつつ、インドで生活している日本人を手助けする会社でバイトをしています。日本人がインドで困ったことがあれば、どんなことでもお助けしているので、何でも屋さんみたいな感じですね。

好きなアニメは、『化物語』、『狼と香辛料』、『やはり俺の青春ラブコメは間違っている。』とかです。

これまでに何百本も見てきたので、好きな作品は他にももっとあるんですけど、今はちょっとこれ以上思いつきません(笑)。

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── 日本語ペラペラですね(笑)。いつもアニメを見るときは、日本語で見ているんですか?

はい、基本的には日本語で見ています。たまに英語字幕付きで見ていたりもするんですけど、大体の作品は日本語だけ聞いてわかるようになりましたね。作品によっては、まだまだ日本語だけじゃ理解しきれないものもあったりしますけど。

例えば『化物語』に続く、物語シリーズは、まだ字幕なしだと60%くらいしか理解できなかったりします。あれ結構話が難しいときありますし(笑)。

── 物語シリーズは難しいですよね。アニメを見出すきっかけとなった作品とかって何だったんですか?

そうですね…。最初に見たアニメだと多分、『ドラゴンボール』でしたね。世界的に有名ですし。でも『ドラゴンボール』は英語音声で見ていました。日本語音声で初めて見たアニメが何かと言うと、『NARUTO』です。それが確か2011年くらいだったかな?

『NARUTO』がなかったら、今ここまで日本語でアニメを見れるように、またはしゃべれるようにはなっていなかったと思います。

── 2011年って、結構最近のことなんですね。そこから日本語を勉強し始めたんですか?

その頃からアニメを見て自分で勉強はしていたんですけど、日本語学校に通い始めたのは2013年からです。なので、今でちょうど2年半くらいですね。

── 2年半でここまで…。上達スピード半端ないですね。

もうずっとアニメばっかり見てましたからね(笑)。気付いたらまず聞けるようになっていて、そこから話す練習もしていたら、それなりに会話できるようになりました。

── 現在は、どれくらいアニメを見ているんですか?

時期によってバラバラですね。例えば今期のアニメで言うなら、10作品くらい見ています。
えーっと、『デュラララ!×転』、『GANGSTA.』、『赤髪の白雪姫』、『青春×機関銃』、『六花の勇者』、『食劇のソーマ』、『俺物語』、『うしおととら』、『銀魂』、それと『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』(以下、『下セカ』)ですね。

今期は『下セカ』が一番おもしろいですね。あれから学んだ新しい日本語、たくさんあります(笑)。

── 『下せか』で学んだ新しい日本語って、大丈夫ですか…(笑)。例えばどんな言葉ですか?

え、言っていいんですか?(笑)。そうですね、ペロペロとか、テク◯ブレイクとか、“栗”とか…。

── はい、ストップ(笑)。

あ、すみません(笑)。

「インド人である以前に、自分はオタクなので」

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── ところで、インタビューの冒頭で好きな作品の一つに、『やはり俺の青春ラブコメは間違っている。』(以下、『俺ガイル』)を挙げていましたけど、あの作品はどんなところが面白いと思ったのですか?

あの作品は、主人公の「比企谷八幡」(以下、比企谷)の考え方とか、彼が抱えてる葛藤にめっちゃ共感できて、それで好きになりました。彼のセリフの一言一句がものすごく深くて、そしてそれを考えれば考えるほど共感できるなぁと思えるところが多かったんです。

── 例えば、作中での比企谷の行動には、ひとつ「自己犠牲」といった考えが見られたと思います。そういった彼の考え方や行動って、すごく日本人的な思考だと私は思っていたのですが、インドで育ったシャンタヌさんも共感できたんですか?

もちろんできましたよ。私の周りのオタク友達にも、『俺ガイル』が好きな人は結構います。
私が特に好きなシーンは、2期の第8話、比企谷が「それでも…。それでも、俺は…。俺は、本物が欲しい。」と打ち明けるシーンです。

今まで一人であった彼が、奉仕部という居場所を手に入れて、雪乃や結衣と関わるようになって、そうやって手に入れたものがこれまで彼が良かれと思ってきてやってきた「自己犠牲」による行動でギクシャクしてきて…。

そして今まで感情を表に出さなかった彼が涙ぐみながら「本物が欲しい。」と打ち明けたあのシーン。

私も高校時代に友人関係とか、自分の居場所とかそういったことで葛藤していた経験があるので、自分の過去と照らし合わせて見ていたらすごく共感できて。

ただ、やっぱり一般的にはあの作品を見て共感できる人は、インドでは少ないかもしれません。多分、私はインド人でもありますけど、それ以前にオタクなので(笑)。だから共感もできたし、好きな作品になったんだと思います。

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── なるほど。オタクは世界どこでも変わらないと思っていたんですけど、まさかここまで変わらないとは…(笑)。シャンタヌさんが思う、アニメの魅力って何ですか?

ドラマや映画ではなかなか表現できない、現実世界では再現できないような、壮大な世界感も伝えることができるってことだと思います。
それと、日本のアニメは、キャラクターとか登場人物の心情や気持ちが強く伝わってくるのがいいです。

そういう人の心に訴えかけてくるような作品が多いから、人を動かす力というものもあるんです。例えば最近だと、『黒子のバスケ』を見てバスケをやり始めたっていう友達が何人かいたりします(笑)。単に面白いだけではなく、何かを始めるきっかけや原動力まで与えてくれるのも、アニメの一つの魅力だと思っています。

ちょっと大げさですけど、「夢を与えてくれる力」みたいなものを持っていると思うんです。私には、「日本で働き、日本に住む。」という夢を与えてくれましたからね。

── アニメに夢を与えてもらったという話を聞くと、日本人として、いちオタクとして自分もなんだか嬉しくなります。実際インドでのアニメ流行り具合ってどうなんでしょう…?

そうですね、決して流行っているわけではないとは思いますけど、ここ1、2年でどんどん勢いづいてる感じはしますね。
2013年くらいまでは本当にファンも少なかったんです。この前の国際交流基金であったイベントも、数年前じゃ考えられないくらいの人が集まったと思います。

── この2年で勢いづいた要因は何だと思います?

やっぱり大きいものから小さいものまで、イベントがすごく盛んになっていったってことですかね。イベントの情報も、アニメの情報もFacebookとかですごくシェアされるようになりました。

それも何が要因かって言ったら、根底にあるのは、単純にインターネット普及率がどんどん上がっていってるってことなんじゃないかなって思います。みんな面白かった作品とか、すごくシェアしたがるんで、ネットとかFacebookの存在は本当に大きいですね。

インドでは、日本の白黒漫画に抵抗感があるんです。

── インドで今流行っているアニメ、流行る傾向のあるアニメってどんなのですか?

やっぱり、『NARUTO』『ONE PIECE』『BLEACH』『フェアリーテール』の存在は圧倒的ですね。そこからちょっとでもマイナーものになってしまうと、極端に知っている人が減ってしまう。流行る傾向としては、やっぱりアクションシーンが多いものですね。単純に日本語を理解できなくても楽しめるシーンが多いので。アクションはわかりやすいですしね。

── アニメだけでなく、漫画を読む人とかもいるんですか?

中にはいますけど、やっぱりまだ少ないですね。何故みんな漫画を読まないのかというと、漫画が白黒なのに抵抗があるんですよ。

これは一緒にしていいものではないと思うんですけど、漫画を「comics」として見たときに、インドではスパイダーマンんやアイアンマンといったアメコミの方が知名度が高いんです。それで、アメコミ系の「comics」って、ほとんどカラーが付いたものが多いじゃないですか。

だから、ちょっと白黒の絵で読むのにまだ慣れていない人が多いんです。「漫画に色つけてくれよー!」って言ってる人、結構います(笑)。

── へー、そうなんですね。日本人はカラーの漫画だったら、それこそ抵抗があると思います。シャンタヌさんもカラーで読みたいと思いますか?

いや、僕は白黒のがいいです(笑)。僕が持っている漫画も日本のものですし。
家には『鋼の錬金術師』、『東京喰種』『進撃に巨人』『宇宙兄弟』なんかがあります。

もし日本に行けたら、ラノベとか大量に買って帰りたいですけどね。日本語の勉強にもなるだろうし、長く読めるし。
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── なるほど。確かにラノベはいい勉強になると思いますよ! 最後に、今後インドでアニメはどのように成長していってほしいですか?

もっともっとファンが増えていって、グッズなんかも手に入れやすい環境になっていってくれたらと思います。アニメ以外にも、日本のもの全てがもっとインドに来るようになってほしいです。

アニメグッズはもちろん、お菓子とか、雑貨とか、そういうものも。インドで日本のものを手に入れるのは、まだまだ大変なんで…。

── ありがとうございました。

おしまい。

まとめ

8月17日〜8月21日 インド ニューデリー・アグラー

オタ活充実度:60/100

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