『SHIROBAKO』が海外で全く流行っていないことが悲しい

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『SHIROBAKO』公式サイトより

臼井です。

今日はちょっと雑記。

ところでみんなSHIROBAKO見てた?僕はもちろん見てた。

なんならネットでBDポチって「かーちゃん受け取りよろしくぅ!」って言ってリュックにおいちゃん、えま、ずかちゃん、みーちゃん、りーちゃんのラバスト付けて日本を出てきたくらいには好きだ!

BD・DVDの売れ筋も好調で、2014年秋期放送開始アニメの累計平均売上ランキングでは、同時期に放送していた『Fate/stay night UBW』に次いで2位。現時点で発売されている6巻まで、全て安定して万枚を超えています。しかも、イベント応募券なんかも付けずに。

また日本のアニメ業界を、そしてものづくりをする人たちの人間ドラマをリアルに描いた作品として、業界の著名人の間なんかでも以下のように話題になりました。


アニメ監督

音響監督


声優


ライトノベル作家・原作者

とまぁ日本においての『SHIROBAKO』は十分ヒット作と呼ぶに価する賑わいを見せたと言えるわけです。

が、この『SHIROBAKO』、海外じゃ全く流行ってない。びっくりするほどみんな見てない。
海外のオタと好きなアニメの話をするときは、「前期(4月)までやってた『SHIROBAKO』見てた?あれまじ面白かったよな!」という話をほぼ毎回するんですが、ほとんどの人が「そんなんやってたっけ?」という反応。9都市7ヶ国まわって各地のアニメイベントに参加しても、『SHIROBAKO』のコスプレをしている人は見たことがない。

見ていなかった、もしくはみんな途中で見るのをやめたと言う人が多い。

何故『SHIROBAKO』は海外で流行らないのか。海外で流行るアニメは何か。

まず、個人的に海外でヒットするアニメは、以下の3つの要素のうち最低でも2つを満たしていることかなーと最近考えてる。

1:ファンタジー・SF寄りの作品であること
2:どれだけクロスメディアしているか
3:コスプレ映えするキャラ、ペアでコスプレを合やすいキャラが多いこと

アジア諸国を回ってきて、海外で今流行っている、または今もなお根強い人気のアニメを5つあげるとしたら、

『ラブライブ!』『艦これ』『東京喰種』『SAO』『ギルティークラウン』だと思う。

例外として『NARUTO』や『ONEPEACE』のような各国の地上波で放送されているような化物コンテンツは除きます。

判断の基準としては、実際に現地の人にしたヒアリングと、とにかくレイヤーが多いこと。特に『ラブライブ!』『艦これ』のレイヤーは、今なんかめちゃめちゃ多い。イベントの規模にもよるけど、それぞれ少なくとも10人くらいは『ラブライブ!』『艦これ』関連のコスプレをしてる人がいるイメージ。
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とにかく多い『ラブライブ!』レイヤーと『艦これ』レイヤー

この他に、大体どこの会場でもコスプレしている人を見かける作品をあげるとするならば、『ノーゲーム・ノーライフ』『デート・ア・ライブ』とかかな。

こうして見ると、圧倒的にファンタジー・SF寄りの作品が多いこと多いこと。『ラブライブ!』を除けば、全てそういった要素を含んでいる。

次にどれだけクロスメディアしているか。
『ラブライブ!』と『艦これ』がヒットしている一番の要因は間違いなくこの部分。『ラブライブ!』であれば音楽、スマホゲーム、PSvita、カードゲーム、『艦これ』であればオンラインPCゲーム(こっちが元だけど)、カードゲーム、夏にはPSvitaがと、どちらも大きくクロスメディアしている作品。

特に『ラブライブ!』のスマホゲー、『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』(以下スクフェス)の勢いは本当にすさまじい。先日スクフェス公式サイトに、全ユーザー数1500万人突破、内500万人が海外ユーザーであることが発表された。実に1/3が海外ユーザーということになる。
実際にアプリランキングなんかを見てみると、

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iOS版英文スクフェス-ミュージックゲームランキング(イギリス,アメリカ,カナダ,マレーシア,タイ,シンガポール,インドネシア)

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iOS版中文スクフェス-ミュージックゲームランキング(中国)

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Android版英文スクフェス-ミュージックゲームランキング(イギリス,アメリカ,カナダ,マレーシア,タイ,シンガポール,インドネシア)

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Android版中文スクフェス-ミュージックゲームランキング(香港)(なぜかiOS版は中国しか、Android版は香港しかランキングが出なかった。)

App Annieより

イギリスのiOSの英文版以外、どこの国でも50位以内に食い込んでいるという人気っぷり。香港のAndroidに至ってはまさかの1位www

しかも、海外のよりコアなユーザーたちは、他言語版よりも日本語版を好んでインストールする人もいるので、ゲーム自体のDLランキングとしては、実際にこのデータよりも高くなるはず。

如何に『ラブライブ!』が化物コンテンツか本当によくわかる…。
ちなみに日本でも、たまに2,3位に落ちることもあるけど、基本的にiOS、Androidともにミュージックゲームランキング1位を維持しています。

そして、『艦これ』。周知の通り、艦これを運営する「DMM.com」は、海外IP(海外からのアクセス)ではプレイ出来ないようにしている。それでもVPN(日本のIPを持つサーバーを中継させるサービス)などを使ってやっている人はごまんといる。

海外艦これユーザー(提督)、外人ツイッタラーとしてこの人とか有名だと思う。


ポーランドのオタク、オペちゃん✭ポーランド人叢雲提督@C88

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こっちはバンコク在住、『艦これ』をするタイのオタク。

これまで海外のオタクでは、20人くらいの提督に会った。個人的にはオタクが7~8人くらいいたら、1人は『艦これ』やってる人がいる感覚だと思ってる。
実際「DMM.com」が公式に海外でもプレイ出来るようにしてあげないと、ちゃんとした数字としてどれくらいの海外ユーザーがいるのかっていうのはわからないけど。

そして最後にコスプレ映えする、ペアでコスプレを合やすいキャラクターが多いこと。
海外のレイヤーにとってコスプレ映えするキャラの要素は、制服キャラであることと、武器や小物を持っているキャラであることだと思う。まぁけど武器や小物なんて物は、ファンタジー・SF寄りの作品であったら持っているキャラクターが多い傾向にあるし、この辺は、1の要素とニアリーイコールなのかもしれない。
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『ギルティクラウン』『ノーゲーム・ノーライフ』のコスプレイヤー

あとは、カップリングが作りやすいキャラクターが作品にいること。『ラブライブ!』だったら「にこまき」、『艦これ』だったら「大北」で、とかカップリング合わせをしている人も多し、より作品が盛り上がる要素の一つなことは間違いない。
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『艦これ』大井・北上の「大北」で合わせたコスプレイヤー

海外のオタクにこそ見て欲しい『SHIROBAKO』

とまぁここまで海外で流行るアニメの要素とか語ったわけですけど、

BDの売上的には、『ラブライブ!』『艦これ』『SAO』あたりは日本でもちゃんと売れているにしても、『ギルティクラウン』とか『ノーゲーム・ノーライフ』に至っては、どの巻も『SHIROBAKO』の約半分近くなんですよ。

それなのに『SHIROBAKO』は何故ちっとも流行っていないのか…。

確かにファンタジー・SF寄りの作品ではないし、クロスメディアしていると言えばコミカライズくらいだし、リアルなアニメ現場を描いた作品なだけあって、特別コスプレ映えするようなキャラクターもいない。

それでも、日本のアニメ業界にフォーカスした作品に、あまりにも興味が向けられていないという事実に悲しくなった。
むしろ海外のオタに「日本のアニメってこうやって作られているのか!」って見て感動して欲しい作品なのに。

『SHIROBAKO』がっつり語れる海外オタいないかな。

雑記おしまい。

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コメント

  1. kojirou より:

    間違いなく名作です。
    ただし「日本のアニメ業界の70年代から2000年まで」の
    事実を前提かつ担保に置いているので海外の反応に
    「切実さ」分が抜けるのは仕方が無いです。
    日本人も「多民族国家である事」「何故今も『ナチス』は
    禁忌であるのか」『実感』で理解できる人間はあまり
    いないのではないでしょうか。

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